2020年7月にHPをリニューアルした際に、当店設立の経緯をのせそびれてしまいました。
当店は、2017年4月に塚田が自分の生まれ故郷の枝豆(曙大豆の枝豆)を、
その価値がわかる人たちにお届けするため、栽培&ネット販売(予約のみ)を専門に行うお店としてスタートしました。
初めて当店のサイトをご覧になった方用に当時の文章を貼り付けておきます。
~2017年7月の当店旧サイトより~
曙大豆とは?
「曙大豆」は、山梨県南アルプス山系の最南端にある富士見山の麓で明治時代から栽培されている大豆です。
「曙村(現:身延町の曙地区)」で栽培がはじまったことから「曙大豆」とよばれています。この地域の在来品種です。
収穫量が非常に少なく、市場に出回らないことから"幻の大豆"といわれています。
曙大豆の枝豆はさらに入手困難!
このように「曙大豆」自体が非常に希少価値の高いものですが、
さらにその枝豆は、1年のうち10月のわずか2~3週間の間しか収穫できません。
いつ収穫するかはおてんとうさまと農家しだい。
いつ店頭に並ぶかは地元の人でもわかりません。 ほとんどが地元の直売所やスーパーで消費されるため、
県外の人が入手するのはほぼ不可能です。
どんな味?
山間の畑で、人の手をほとんどかけずに育った枝豆は、まさに大地の恵み。
山梨県富士見山山麓の土と気候にはぐくまれた、自然のままの力づよい味がします。甘いだけではありません。ふくよかでしっかりとした「豆の味」がします。
販売にいたる経緯
私は現在東京に住んでいますが、この曙大豆の産地、山梨県の旧曙村という山村で育ちました。
私にとっての枝豆は、粒が大きくて甘くて味が濃くて、食べ出したらとまらない大好きなおやつでした。 ですから、東京に出てきて初めて枝豆を食べたときは、おどろきました。
なんだこの薄っぺらくて小さい粒は!しかも味もそっけもない!
ところが、東京でそんな枝豆を食べているうちに、いつしかそれが枝豆だと思うようになり、みすぼらしい枝豆がでてきても気にならなくなりました。
そうして枝豆の美味しさをすっかり忘れかけてたころ、久しぶりに地元の枝豆を食べる機会がありました。久しぶりに食べたその味は・・・やっぱり全然違いました。食べ出したら止まらなくなる味。ああ、、これが枝豆だ。
以来、毎年、秋になると地元から枝豆を送ってもらうことにしました。 あんまり立派な枝豆なのでついつい周りの人におすそ分けしたくなり、友人達に少しずつおすそ分けしていたら、もっと食べたいから来年から自分ちにも送ってほしい(もちろん代金は支払うから!)と言われるようになりました。
そこで早速、いつも送ってくれていた地元のおばちゃんに
「買いたいって人がいるんだけど、箱で買える?」と聞いてみました。
たしか1袋300g×10袋入りで1箱だったと思います。 そうしたらおばちゃんが、「あっこちゃん(私の名前)、もうそんなに穫れんから売っちゃあいんだよ。」と。
(甲州弁:穫れんだよ=穫れないの 売っちゃあいん=販売はしていない)
地元はいわゆる限界集落と言われる地域で、いるのは高齢者ばかり。
ほとんどが空き家。畑があっても作り手がいないのです。
しかも山、山、山の山間のわずかに残っている平地を畑にしているため(畑の区画が小さい)機械化も困難でほぼすべて手作業です。当然、大量生産はできません。もしおばちゃんたちがいなくなってしまったら・・。
このままだとあの枝豆が食べられなくなる!
そうです。私が子供のころ、あたり前のように食べていたあの枝豆が、もう二度と食べられなくなるかもしれないんだと気がつきました。
そこで、とりあえず自分で栽培するしかないと思い、おばちゃんちの近くに小さな畑を借りることにしました。それが5年ほど前。 旧曙村(現:身延町の一部)の古長谷地区というところです。標高520メートル。曙大豆の栽培に最も適していると言われている地域です。
農薬・化学肥料を一切使わず、水はけの良い土地、太陽と風と雨、自然の力だけをかりて栽培です。 この味をみんなに届けたくて
大豆の種まきは6月、収穫は10月です。
毎年、東京から友人を数人連れて行っては作業を手伝ってもらいました。
収穫した枝豆はみんなでわけて持ち帰り。収穫しきれなかった枝豆はそのまま放っておくと枯れて大豆になりますので(実は私、枝豆が大豆になることを知りませんでした・・。)大豆好きの友人におすそわけ、ということをしていました。が、毎年、あまりにも好評のため、もっとたくさんの方にこの味を届けたいと思うようになりました。
美味しくて新鮮なままお届けするために 枝豆は鮮度が重要で、収穫した瞬間から味が落ちていきます。2、3日そのまま冷蔵庫に保存したものは、もう別物になってしまいます。(それでも曙大豆の枝豆はスーパーで売っている枝豆より格段に美味しいです。) できるだけ皆さんに美味しく新鮮な状態で食べていただくためにはどうしたらよいか。模索しているうちに特殊なフィルムでできた袋を探しあてました。この袋に入れて冷蔵庫で保存すると数日間は味が変わりません。 これならいける!そう思いました。
いざ販売へ!
こうして満を持して2017年秋、私がこよなく愛する曙大豆の枝豆を産地から直接、皆様のお手元にお届けするための当サイトを開設するにいたりました。
2018年からは、さらにファン(曙大豆の支援者!)を増やすため、あらたな挑戦として、ネット販売以外の活動も開始する予定です。
詳細はこのサイトにて随時、ご案内させていただきます。
皆様、ご愛顧のほどよろしくお願い申し上げます。
シーズオブバーチュ 代表 塚田昭子 ※曙地区産の枝豆と身延町産の枝豆を区別するため「あけぼの大豆」と表記せずに「曙大豆」と漢字表記しています。
(その2へ続く)
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